2009・02・02

Bruegel ネーデルランドの諺

大好きな絵のひとつに
ブリューゲルの『ネーデルランドの諺』があります。

ブリューゲル ネーデルランドの諺
拡大 元画像 posted by (C)puppu

画面いっぱいに、怪しげだったり、滑稽だったり、
ちょっと不気味だったりする者達が、いろいろうごめいていて。。

それぞれ当時の人々の生活を舞台に、
様々に繰り広げられる諺や格言の場面が80種類以上
(一説では約120種とされる)描かれているのですが、

意味が分からなくてもなんだか面白いのです。

いくつかの説明はこちらこちらにでています。

その諺の意味を徹底的に解き明かしている本がありまして

森洋子大先生の『ブリューゲルの諺の世界』白鳳社、なんですが、
絵の中に思いっきり入り込め、何度読んでも
よく、ここまで掘り下げて下さって!!と
感謝の念がわいてくる様な一冊なんです。

むずかしくて詳しくて、読んでも読んでもあきない所が
また楽しいので、久しぶりにちょっと確認してみたのですが、
気になったことがありました。

上の絵の上部のグリーンの円の中の人物の説明です。
(グリーンの円は目印に勝手に書き込んだものです)

この人物、燃えている家屋で暖をとっています。(下)
『体が暖まりさえすれば、誰の家が燃えていようとかまわない』
という諺を描いたものなのですが。。

ブリューゲル ネーデルランドの諺(部分)
ブリューゲル ネーデルランドの諺(部分) posted by (C)puppu

以下『ブリューゲルの諺の世界』より抜粋

この意味には3つあり。。
1・燃えている他人の家で自分の体を暖めるエゴイスト。
他人の不幸を利用する人間。

『ブリューゲルの版画シリーズ 十二のネーデルランドの諺』(写真、下参照)

2・炭火で暖まるため、自分の家に火をつける。
つまり馬鹿げた行為への比喩
3・自分の家が燃えているとき、せめて体だけでも暖まろうとする。
大きな損失の中にも小さな利益を求めようとする行為。

これら3つの意味の中で、第一のエゴイストという意味が
一番この画面に近いように思われる。
暖をとっているのは、この家の主人でも隣人の農夫でもなく、
傭兵らしい人物で、彼は消火に協力もせず、
通りすがりに火にあたっているからである。

。。。とここまでが抜粋部分。

ブリューゲル 十二のネーデルランドの諺
ブリューゲル 十二のネーデルランドの諺 posted by (C)puppu

此処で気になる事がひとつ。以下私見です。

『何故火にあたっている人物は裸足なのか?』(写真、中)
確かに『十二の。。。』(すぐ上)は、エゴイスト。。。薄情な感じがします。
靴もちゃんと履いているし、火にあたる必要なんて無さそうな。。
身なりも良いのではないでしょうか?

ネーデルランドの諺(部分)の人物はもう少し
自分自身もかなり追い込まれている、、というか
なけなしの感じがするのですが、いかがでしょう?
エゴイストというよりは、ちゃっかり者のような。。。?


中世であっても裸足でいる事があたりまえではなかった、
むしろその逆だったと服装の本で読んだ事があります。

絵の中の他の人物は、ほとんど靴を履いています。
もっと貧しそうな者も、、、、

何気ないようでいて、通りすがりのはずの傭兵が裸足なのには
何かもうひと含みありそうな気がするのですが。。。

さてこの本は1992発行です。
以降何か加筆なり新しい解釈があるのか、、、、?
私はこれ以降の本を、特に探し出して読み込んではいません。

とりあえずこの本最初から、またじっくり読まなくては。。。!!

ついでに、我が家のちゃっかり者達の
『体が暖まりさえすれば、誰の家が燃えていようとかまわない』
こちら!

posted by 7575 at 19:05 | Comment(4) | イメージ